
大阪府の北部に位置する吹田市は、ベッドタウンとして人気のまちです。
吹田市は、健康や環境に配慮したまちづくりを心がけており、公園など緑豊かな場所もたくさんあります。
住みやすいまちとして人気の吹田市を未来に残すためには、市民ひとりひとりが環境問題に取り組んでいかなければなりません。
吹田市では、市民の環境に対する意識を高めてもらうために、環境に取り組むための指針として、「環境まちづくりガイドライン」を策定しています。


生活の豊かさを求めてきたことで、環境破壊が進んでおり、ますます深刻化しています。
地球温暖化や水質汚染、ゴミ問題など、生活規模から地球規模まで、さまざまな環境問題が浮上し続けています。
環境問題は、決して他人ごとではなく、ひとりひとりがしっかりと意識し、取り組んでいくことが重要です。
環境問題に取り組まなければならないことはわかっていても、何をしたらよいのか、実際に行動に移すとなると、難しいことも多いようです。
吹田市では、身近なことで、できることから環境に配慮した生活に取り組むための指針として、「環境まちづくりガイドライン」を策定しています。
吹田市の「環境まちづくりガイドライン」は、4つのガイドラインに分かれており、だれが、どんなときに、環境に配慮した行動をするべきなのかということをわかりやすく説明しています。
<環境まちづくりガイドライン 市民向け>
吹田市民に向けた「環境まちづくりガイドライン」には、「ライフスタイル版」と「キャンパスライフ版」があります。
「ライフスタイル版」では、吹田市民が家庭で身近に実践できる環境配慮行動について、具体的かつ、わかりやすく説明しています。
吹田市地域から排出される温室効果ガス排出量の約25%が、家庭生活から排出されることからも、環境に配慮したライフスタイルを実践することが重要であることがわかります。
また、吹田市には5つの大学があり、学生の割合が多いことから、大学生向けの「キャンパスライフ版」も作られています。
学生ひとりひとりが、環境に配慮した行動をとることで、大きな成果を出すことができるのです。
「キャンパスライフ版」は、吹田市内の4つの大学の学生たちにより、環境行動の模範となる「eco大学生」の行動をまとめています。
<環境まちづくりガイドライン 事業者向け>
吹田市の事業者に向けた「環境まちづくりガイドライン」は、「事業活動版」と、「開発・建築版」があります。
日常的な事業活動により、莫大なエネルギーが使用され、廃棄物や排水も多量に排出され、環境破壊を引き起こしてしまいます。
事業者の環境問題に対しての意識を高めてもらい、環境に配慮した事業経営を実践してもらうために作られました。
オフィスでのエコ活動や、エネルギーをチェックすること、二酸化炭素の排出を減らす方法などが具体的に書かれています。
また、「吹田市開発事業の手続等に関する条例」に規定する、大規模開発事業者は、事前協議の手続きで、事業計画が環境の取り組みに十分に配慮されたものになっているかどうか、協議することが必要になっています。
事業者に、早い段階から、環境に取り組んでもらうことを求めているのです。


吹田市で活動を行う事業者は、「環境まちづくりガイドライン 開発・建築版」に基づき、事業者が住民説明のときに示す「環境まちづくり方針案」、市と大規模事前協議後に、事業者が再検討した、「環境まちづくり方針」、その後の方針に基づき、実際に実施し結果を示す、「環境まちづくり実施報告書」を市に提出する必要があります。
吹田市が環境まちづくりに着手した事業の実施(予定)状況一覧や、環境まちづくりに着手した事業の実施(予定)状況一覧が、それぞれの年度ごとに公開されています。
事業や工事を行う事業計画名、住所、事業者名が一覧で公開されます。
吹田市で、平成29年度に環境まちづくりに着手した事業の実施(予定)状況一覧では、対象事業は30件で、方針(案)提出が30件、方針提出が30件、実施報告書提出が12件でした。
平成30年度に環境まちづくりに着手した事業の実施(予定)状況一覧では、対象事業は19件で、方針(案)提出が19件、方針提出が17件、実施報告書提出が2件でした。
令和元年度に環境まちづくりに着手した事業の実施(予定)状況一覧では、対象事業は14件で、方針(案)提出が14件、方針提出が10件、実施報告書提出が0件でした。
先進的な環境取り組みを実施した事業者も、一覧で公開されています。
先進的な環境取り組み内容としては、「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)設計」、「ZBE(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)設計」、「CASBEEにおいて、Sランクを取得」、「L2-Tech認証製品の採用」としています。
例を挙げると、「(仮称 )吹田市スタジアム建設事業」は、CAABEEにおいて、Sランクを取得しており、さらに「平成28年度おおさか環境にやさしい建築賞(商業施設その他部門)」を受賞しています。


ヒートアイランド現象とは、都市部の気温が、そのまわりの地域よりも高くなる現象のことです。
等温線を描くと、島のように見えることから、ヒートアイランド現象という名前がつけられています。
吹田市でも、ヒートアイランド現象が発生しているため、対策、取り組みが行われています。
<吹田市でもヒートアイランド現象が発生>
気象庁の「都市化の影響による気温上昇等の解析結果について~ヒートアイランド監視報告(平成23年)」によると、日本の年平均気温は、都市化の影響が少ない地域では、100年間で平均1.5度の割合で気温が上昇しており、大阪では、100年間で2.9度上昇しており、ヒートアイランド現象が発生しているものと考えられます。
近年、猛暑日や酷暑日が増えたり、エアコンなしでは眠れなかったりと、私たちの生活のなかでも、ヒートアイランド現象を身近に感じることが増えています。
ヒートアイランド現象が起こる原因として、コンクリートの建物や、アスファルトの道路といった、人工構造物が増加したことで、太陽熱をためやすくなっていること、建物の増加により、放射冷却が妨げられ、空調機器からの排熱が増加したこと、緑地や水面の減少により、熱が冷めにくいことが考えられます。
<吹田市の取り組み>
ヒートアイランド現象は、空調のエネルギー消費量を増加させる、深刻な環境問題の一つです。
吹田市では、ヒートアイランド現象への対策を行なっています。
ヒートアイランド現象の実態を把握するため、吹田市全域の地表面温度を撮影したところ、ビルや集合住宅が密集している江坂周辺、JR以南エリア、五月が丘、佐井寺南が丘などの吹田サービスエリア周辺の地表温度が高いことがわかりました。
屋上駐車場や、人工芝、屋根の温度がとくに高くなっているのが特徴です。
逆に、河川や千里緑地、万博公園といった大きな規模の公園や緑地は、地表面温度が低くなっていることがわかります。
これらの調査をもとに、大規模建築物や駐車場の所有者に、パンフレットを使用しヒートアイランド現象の対策について啓発しています。
また、公共施設では、みどりのカーテンづくりを推進しています。
吹田市では、ドライ型ミストの設置も進めており、平成21年度に国の交付金(地域活性化・経済危機対策臨時交付金)を活用して、JR吹田駅周辺まちづくり協議会に補助金を交付しました。
これにより、旭通商店街と錦通商店街に、国内最長(全長1,044メートル)となるドライ型ミストの導入をサポートしました。

吹田市は、「環境まちづくりガイドライン」を策定することで、市民へも事業者へも環境への取り組みの推進を行なっています。
「環境まちづくりガイドライン」に、ぜひ目を通して、今すぐできる環境への取り組みをはじめましょう。











