不動産売却が長引く原因とは？売却の目安期間や対処法について解説！

「すぐに売れると思って不動産売却を始めたのに、なかなかうまくいかない」とお悩みの方はいらっしゃいませんか？
実際のところ、不動産売却は長引くケースが多いです。
今回は、不動産売却が長引く原因や売却の期間の目安について解説していきます。
早く売るための対処法もご紹介しているので、参考にしてみてください。

不動産売却が長引く場合は売却の期間の目安を知ろう！

売ろうかなと思ってから、実際に不動産売却するまでにかかる期間の目安は、マンションだと6か月、戸建てだと11か月で、平均すると8か月です。
売却までの流れは、5つのステップに分かれており、「価格査定」「媒介契約の締結」「売却活動の開始」「売買契約の締結」「引き渡し」となっています。
これからそれぞれについて解説します。

価格査定

まずは、売りたい不動産の立地などから、相場を調べます。
相場を把握し、だいたいいくらぐらいで売りたいという試算ができたら、次におこなうのが不動産会社の選定です。
その地域の不動産事情に精通しているか、営業力は信頼できるかなど、見極めるポイントはたくさんあります。
また、「早く売りたい」「高く売りたい」など、要望に沿った販売方針を提案してくれるかどうかも大切なポイントです。
不動産会社による価格査定は、情報収集や現場確認なども含めると2週間程度かかります。

媒介契約

査定額や不動産会社の選定が決まれば、不動産会社との媒介契約を結びます。
媒介契約とは不動産会社に売却のサポートをおこなってもらう契約のことで、売却を決めてからこの媒介契約を結ぶまでには2週間から1か月程度かかるのが一般的です。
媒介契約を締結したら、いよいよ売却活動に入っていきます。

売却活動

媒介契約を結び、販売活動についての打ち合わせをおこなったら、売却活動をはじめます。
具体的な方法は、チラシ配りやインターネット広告、内覧会などです。
購入希望者が現れれば、実際に会って話をして、より細かい条件などを決めていきます。
売却期間のなかでもっとも長くなるのはこの売却活動で、購入希望者が見つかるまでおよそ3か月から6か月程度かかると考えておいてください。
また、購入希望者がなかなか現れないなど売却活動に時間がかかってしまった場合は、1か月程度期間が伸びることがあります。

売買契約

購入希望者と売主の条件が合えば、売買契約を締結します。
一般的に売却開始から遅くても半年ほど待てば、買い手が見つかるものですが、それ以上待っても見つからない場合は、売り出しの条件を見直したほうがいいでしょう。

引き渡し

売買契約が完了したら、引き渡しをおこないます。
不動産売却をおこなう際は、売買契約とは別日に引き渡しをおこなうのが一般的です。
通常では、売買契約締結から引き渡しまで、1か月ほど期間を空けます。
また、買主が住宅ローンを利用する場合は、審査が通るまでに2週間から1か月ほどかかるので、その間に片付けや書類の確認などをして気長に待ちましょう。

不動産売却が長引く原因

不動産売却には時間がかかるとご説明しましたが、どうして長引いてしまうのでしょうか？
これから不動産売却が長引く原因について解説していきます。

売り出しのタイミングが悪い

不動産売買には、よく売れるオンシーズンと、ほぼ買い手がつかないオフシーズンがあります。
よく売れるオンシーズンは、就職や進学で転居する方が多い春の時期です。
また、秋にも人事異動が起こるので、不動産は売れやすくなります。
逆に言えば、夏や冬に売り出しても市場自体で需要が少ないため、なかなか買い手がつきません。
売却するシーズンを見極めて売りに出すようにしましょう。

価格が高い

売り出している価格が周辺の物件相場より高額だと、なかなか買い手がつきません。
同じ条件の物件が、かけ離れた価格で売り出されているなら、多くの方が安いほうを買いたいと思うでしょう。
中古物件の場合、リフォームしてからその分を上乗せして販売するケースがよく見受けられますが、購入希望者は安く物件を手に入れて、自分の手で住まいをキレイにしていきたいと考える方も多いので、リフォームや改築は逆効果になる可能性があります。

不動産会社の売り出しが消極的

媒介契約を結んだ不動産会社の販売力が低い場合も、長引いてしまうことが多いです。
会社によっては、顧客の抱えている数が大幅に違うため、買い手が着くまでの時間に差が出てきます。
また、販売の希望条件にこだわりすぎると、エリアの不動産ニーズに合わないこともあります。
最後まで仕事をやり抜ける不動産会社を選ぶことも重要ですが、ある程度販売条件を妥協することも時には必要になるでしょう。

競合物件が近隣にある

売りたい物件の近くに条件のいい物件があると、そちらに購入希望者を持っていかれてしまいます。
そういった場合は、値下げを余儀なくされます。
事前の周辺相場を調べる段階で競合物件を調べておき、売る時期を変えたり、売り出す条件を良くするようにしましょう。

住宅ローンが残っている

住宅ローンの返済義務が残っている場合も、不動産売却は長引きます。
なぜなら、住宅ローンが残っている場合は、抵当権を抹消しなければいけないからです。
売却金額よりもローン残債が少ない場合は売却金をローン返済に充てて抵当権を抹消できますが、売却金額のほうが少なかった場合は自己費用でローンを全額返済しなければいけません。
手持ちのお金に余裕がある場合は売却できますが、ない場合は資金を用意するために時間がかかるでしょう。

不動産売却が長引く場合の対処法

不動産売却が長引いている場合でも、対処法を実施することで早期に売却できる可能性があります。
ここでは、不動産売却が長引く場合の対処法について解説していきます。

販売価格を下げる

一番手っ取り早く売却する方法が、販売価格を安くすることです。
当然のことですが、値段が下がり、買うまでのハードルが下がれば、買い手はつきやすくなります。
物件は時間が経てば経つほど資産価値が下がってしまうので、どうせ下がるのなら、早めに販売価格を下げてしまうのも効果的な手段です。

物件の整理整頓をする

内覧希望者が多いが購入者が決まらない場合は、決め手に欠けているというケースかもしれません。
内覧にきた方への印象を少しでも上げるために、清掃や整理整頓をおこなってみるのも1つの手でしょう。

不動産会社を変える

積極的な販売活動をおこなってくれていないと感じたら、不動産会社を変えてみるのも良いでしょう。
その前にまずは、現在依頼している不動産会社と改善方法を話し合ってみるのも良いかもしれません。
双方の意見を再確認し力を入れてくれるようになれば良いですが、より積極的な営業活動を期待する場合は、別の不動産会社に依頼してみるのも効果的です。

不動産会社に買取してもらう

上記のことをやってみて、それでも買い手がつかない場合は、不動産会社に買取してもらう選択肢も視野に入れましょう。
買取とは、個人と個人の間で売買契約を交わす売却と違い、不動産会社が直接不動産を買い取ってくれることです。
不動産会社が転売などをおこなう目的で、買取はおこなわれます。
一般的に売却よりも買取のほうが価格は安くなってしまいますが、仲介手数料がかからなかったり、契約不適合責任が免除されたりと、トータルで考えると買取の方が得な場合もあります。
買取なら最短で数日、長くても1か月以内で引き渡しまでできるので、すぐに売りたいという場合や、どうしても買い手がつかないという場合は買取してもらうのがおすすめです。

まとめ

不動産売却が長引く原因は、売り出し価格の問題やタイミングなど多岐にわたります。
不動産売却だけでなくすべてに通じることですが、ある程度の妥協は必要になってきます。
なかなか買い手が見つからないと感じたら、販売価格を下げてみたり、不動産会社の買取を考えてみても良いでしょう。