
大阪府の北部に位置する都市の1つが豊中市です。
街が発展すると共に、ビル建設や土地の再開発によって歴史を伝える建築物や施設が姿を消してきています。
文化と経済の両面で活力が失われ、人が豊かに暮らすための文化芸術の活性化が求められます。
そこで豊中市では、文化芸術を活性化し心豊か活力ある社会の実現を目指して、文化創造都市として発展するために文化芸術振興基本方針を策定しました。
この記事では、豊中市の文化政策についてご紹介します。


社会経済の複雑化により、人々の生活様式や価値観が多様化し、物による豊かさよりも、心の豊かさを求める意識が高まっています。
人々が豊かに暮らすうえで、文化芸術の活性化が求められます。
豊中市では、心豊かな活力ある社会を目指して、文化芸術振興条例を定めました。
製作の総合的な推進を図るために、文化芸術振興基本方針を策定しています。
<文化芸術振興基本方針について>
基本方針では、市民文化の活性化の推進を目指します。
計画期間は、平成20年度から平成32年度までであり、基本方針策定から6年を目安に、文化芸術振興の取り巻く状況に応じて基本方針を見直しします。
振興対象は、生活文化、美術、音楽、演劇、舞踊、伝統芸能の鑑賞や発表、創造などの芸術文化です。
老朽化した市民会館の建て替えにあわせて、美術館と博物館の機能を複合させた豊中市文化芸術センターの構想をまとめました。
芸術文化センターは、豊中市の住民の生涯生活と地域文化の振興の場となり、既存のアクア文化ホールと中央公民館が連携します。
住民と専門家が連携して、企画や製作を行い、住民自らが文化芸術創造の担い手として参加できる場ともなります。
<文化芸術振興の基本理念>
豊中市の住民一人ひとりの体験や感性、自主性、創造性などを尊重します。
市では、市民主体となった文化芸術を活性化させるために、市民の活動意識や人材を活かしながら、新たな出会いやネットワークを生み出す場と機会を創出します。
文化芸術センターの基本理念は、協働とコラボレーションです。
その基本方針をさらに一歩進めて、文化芸術センターのみの取り組みに納めず、市民、芸術家、専門家、事業者、大学などの教育機関との協働によって、文化芸術の担い手を育みます。
文化芸術の協働の場は、舞台、芸能、音楽などであり、共同製作のほかに企画運営や広報などを含みます。
<過去からの文化芸術の
豊中市では、長年にわたって培ってきた歴史や風土、コミュニティなどで育んだ文化芸術があります。
現在も町並みや古墳、伝統的な祭や芸能などと歴史を伝える資源が存在し、活躍した人々の息吹を感じられます。
長年培ってきた文化芸術や歴史を、市民の交流やコミュニティの活性化を図り、市民活動や持続可能な地域作りに活かします。
文化芸術振興の基本施策では、コラボレーション事業推進、文化芸術の市民ネットワーク組織の設置、市民企画事業支援などを行います。
大学などの教育機関との連携により、文化芸術を振興して発信していきます。


豊中市では文化芸術振興基本方針に基づき、いくつかの施策を行いました。
大阪音楽大学と豊中中央ライオンズクラブが豊中市と協定を結び、豊中こども音楽フェスティバルを開催しました。
大阪大学と大阪音楽大学が豊中市と協定を結び、ジョイント企画のクリスマスコンサートを開催し、2回目のジョイント企画ではユース合唱フェスティバルを開催しました。
他にも様々な協働事業や市民企画事業が行われました。
<鑑賞や創造の場の機会の充実>
文化芸術祭を開催したのに伴い、美術展は市民会館の休館によりローズ文化ホールと大阪国際空港ターミナルの2箇所で分散しての開催です。
市民ギャラリーの企画として、パラモデルと豊中パラレルエアラインを市民ギャラリー、ArtGalleryHillsOne、大阪国際空港ターミナルの3箇所で開催しました。
公募で採択した夢ステージとよなか、伝統芸能館まつり、豊中芸人倶楽部寄席などの発表や鑑賞の場の充実も行っています。
<子ども、高齢者、障害者の文化芸術活動の充実>
子育て中の親が鑑賞可能な親子で聴くエアポートコンサートを開催しました。
豊中こども音楽フェスティバル、サウンドスクール、キッズフェスタ、みんなあつまれわくわくランド、地域子ども教室、子どもの居場所づくり、老人文化祭なども実施しています。
<文化芸術活動を担う人材育成>
小中学校でセミナーを受けた後に行うユース合唱フェスティバルを開催しました。
舞台裏方さん実習講座・中級編を伝統芸能館で実施しました。
<歴史文化遺産の保存>
市制施行75周年の事業として、大阪大学総合学術博物館企画展「阪大生手塚治虫」共催のほかに、パラモデルと豊中パラレルエアライン、手塚治虫作品カラー版画展、
豊中の歴史をたどるパネル展、アンドロイド劇場、クイズラリーなどを実施しました。
夏休みには、市内の小中学生を対象として夏休み子ども文化財教室、郷土の文化財展を実施し、あらゆる年齢層を対象にわかりやすく文化財のことを知れる機会を設けています。
<文化芸術交流推進>
姉妹都市であるサンマテオ市の少年野球親善訪問団に、踊りとお茶を体験してもらいました。
豊中まつり2011では、大阪国際空港就航都市から出店や交流事業を行いました。
今後は、文化芸術に関する活動団体が交流し、ネットワークが広がるような取り組みを行う必要があります。


豊中市では文化芸術推進プランを策定し、音楽あふれる街や文化芸術資源の活用や発信に取り組んできました。
取り組みを評価してもらい、平成28年には文化長官表彰の文化芸術創造都市部門での表彰都市となっています。
推進プランは途中で見直す計画となっており、平成32年度までの取り組みを見直し改定しました。
<推進プランの見直し>
豊中市立文化芸術センターが提供開始となった段階で、中間見直しをする計画です。
推進プランの基礎となる市の総合計画では、平成30年度から新たに第4次豊中市総合計画が始まります。
これは豊中市の人口推移や社会状況が変化することにより、第3次計画の終了を前倒しして新たな4次計画を策定しています。
推進プランの中間見直しは、後継となる計画を見据えて、円滑に移行し基本的な構成を維持します。
<推進プランの基本視点と戦略>
文化芸術推進プランでは、以下の3つを基本視点とします。
・事業者、大学、行政の連携
・地域の多様な活動主体の参画
・地域資源の活用
専門家や大学との連携によって、文化芸術の担い手となる人材を育て、国内外に発信できる魅力ある豊中市の文化や芸術を創造します。
この3つの基本視点によって、いくつもの取り組みを進めており、これまでの成果を踏まえて残された課題の解決を行います。
推進プランの戦略の一環が、文化芸術センターの機能強化です。
文化芸術活動に取り組む市民の発表や鑑賞の場を提供し、活力ある地域社会に寄与する拠点としての施設が文化芸術センターです。
多様な文化芸術を鑑賞できる機会の充実に努めてきましたが、さらにホールの事業運営、文化芸術と地域を繋ぐマネジメント、人材育成、文化情報の発信などの機能強化を図ります。
推進プランに基づく取り組みは、豊中市文化芸術振興基金を作り、基金を活用して、文化芸術のさらなる振興に向けた推進を行います。
<推進プログラム>
推進プランに基づき取り組みを進めるにあたっては、以下の5つの事業を展開します。
1、文化活動を担う人材の育成
2、多様な主体との連携での文化芸術活動推進
3、音楽あふれるまちづくり
4、文化芸術の力を活かしたまちづくり
5、地域資源の活用と発信などと文化芸術活動環境の充実
推進プログラムの取り組みは、文化行政推進会議が中心になります。
取り組みを進めるうえでの課題については、豊中市文化芸術振興審議会によって調査や審議をしながら適切に対応します。
5つの事業は、内容に応じて指標を設定し、毎年度進捗状況を把握し課題を整理して評価します。

豊中市は文化芸術を活性化するために、文化芸術振興基本方針を策定しました。
文化活動を担う人材の育成や、音楽のあふれるまちづくり、文化芸術の発信などを行い、文化的に魅力ある街作りをしています。
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