家を売却する際のホームステージングとは？メリットや費用も解説

「ホームステージング」という言葉を聞いたことがありますか？
なかなか聞き慣れない言葉ですが、家を売却する際に効果的なサービスなのです。
今回は、そんなホームステージングについてご紹介します。
家の売却を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

家の売却に用いられるホームステージングとは？

まず最初に、ホームステージングの概要や特徴などをご紹介します。

ホームステージングとは？

ホームステージングとは、家という意味の「HOME」と、演出するという意味の「STAGING」が組み合わさった言葉です。
家を演出するといっても、自宅を演出して楽しむというものではありません。
主に売却する家の室内に家具や照明などを設置して、モデルルームのように演出するサービスの一つとなります。
何も置いていない空室状態より、良い印象を与えることができるため、内覧者の購買意欲をアップするという効果があるのです。
もともと、アメリカを中心として世界に広まったサービスで、「バーブ・シュワルツ」という不動産が提唱したのが始まりです。
1970年代頃から、アメリカで家を売る際に定番の手法となっていきました。
日本では聞き慣れない言葉ですが、アメリカでは50年近くも利用されているサービスなのです。
最近では日本でも注目されはじめ、家の売却のほか、賃貸物件の空室対策、インテリア業界、引っ越し業界など、幅広い業種でニーズが高まっています。

ホームステージングが注目される理由とは？

なぜ日本でも注目されるようになったのでしょうか？
それには、インターネットの普及が大きく影響しています。
さらに最近の新型コロナウイルスの影響もあり、オンライン上で物件を探したり動画閲覧をする方が増えました。
オンライン上で閲覧をおこなう際、インテリアを活用して印象を良くすることで実際の内覧予約に繋がっています。

ホームステージングをおこなう方法

ホームステージングをおこなう方法は、主に3つあります。

DIYでおこなう
気軽にホームステージングをおこないたい場合は、DIYがおすすめです。
ホームステージングは、カーテンやラグマット、ソファーやテーブル、関節照明、雑貨などを設置するだけでも好印象を与えることができます。
インテリアの知識があり、DIYをおこなう時間があるという方にはぜひ挑戦してただきたいですが、初心者には多少難しい面もあるでしょう。
また、設置する家具なども自分で用意する必要があります。
売却後に使用する予定があれば良いですが、ホームステージングのために家具などを揃えるのは一般的には難しいでしょう。

業者に依頼する
多くの方は、ホームステージングをおこなっている業者に依頼しています。
売却先のターゲットを見極め、それにあわせたコーディネートが可能です。
インテリアコーディネーターをはじめ、ホームステージャーというプロの資格を保持している方への依頼もできます。

バーチャルホームステージングを導入する
バーチャルホームステージングとは、物件内の画像をCG加工してインテリアを配置し、VRシステムで見せる方法です。
実際に家具などを設置する必要がないこともあり、比較的コストが低いことがメリットでしょう。
また、ボタン一つで家具のある状態とない状態に切り替えることができるので、空室状態も確認したいという方からのニーズも高いのです。
さらに、複数のインテリアデザインを取り入れることができるのも、早期売却につながる効果があります。
しかし、依頼する業者によってCGのクオリティに差があるため注意が必要です。

ホームステージングのメリットや効果とは？

ここまで、ホームステージングの概要についてご紹介しました。
これから具体的なメリットをご紹介しますので、導入の際は参考にしてみてください。

魅力的な物件に見せることができる

先ほども触れましが、インターネットの普及によって内覧する前に物件のなかを、写真や動画で閲覧する方が増えています。
物件写真や動画を見た時点で興味を持たれなければ、内覧にすら至らないことも考えられるのです。
ホームステージングをおこなうことで、魅力的な物件に見せることができます。
さらにホームステージングをおこなっている業者のなかには、プロのカメラマンが撮影をおこなうこともあり、より魅力的な演出も可能です。

内覧時の印象が良い

ホームステージングをおこなう業者は、ターゲットに合わせたコーディネートを得意とします。
そのため内覧者に好印象を与えることができ、購入に結びつきやすいのがメリットです。
また家具が置いてあることで、購入後の生活をイメージしやすいものメリットでしょう。

販売期間が短縮する

ホームステージングをおこなった物件は好印象を与えるため、売却までの期間が早いことがメリットです。
実際、アメリカではホームステージングをおこなっていない物件と比較すると3倍近いスピードで売却できるというデータもあります。
また販売期間だけではなく、高く売れるというデータもあるのです。
ホームステージングをおこなうために費用がかかりますが、売却価格がアップする可能性があることを考えると、結果的にコスト削減に繋がるというメリットもあります。

ホームステージングをおこなう場合の費用

ホームステージングは、早期売却や売却価格アップが期待できるなどのメリットがたくさんあります。
しかし、気になるのは費用なのではないでしょうか？
最後に、ホームステージングをおこなう際の費用についてご紹介します。

ホームステージングの費用の相場

ホームステージングの費用の相場は、どのぐらいの範囲でおこなうかによって異なります。
家具をレンタルしておこなう方法だと、3か月で15〜30万円程度が相場です。
また、空き家状態で全体的にフルにコーディネートしてもらう場合、100万円以上かかることも少なくはありません。
業者によってさまざまなプランがありますので、一度相談してみることをおすすめします。
また、居住しながらホームステージングをおこなう際は、時間制ということが多く半日で約5〜8万円程度が相場です。

DIYでホームステージングをおこなう場合の費用

インテリア好きな方のなかには、自分でホームステージングをおこなってみたいという方もいるのではないでしょうか？
とくに住みながらホームステージングをおこなう際、内覧のたびに依頼していてはコストがかかってしまいます。
ホームステージングは、簡単にいうと家具と小物を置いて演出するだけのものです。
売主自身でも、ホームステージングをおこなうことは可能となります。
しかし問題なのは、家具や小物の調達です。
家具や小物などをレンタルして、自分で配置するという方法もあります。
レンタルする家具や期間にもよりますが、約10万円程度でレンタルすることが可能です。
その際は、ターゲットに合わせて家具や小物を選ぶセンスが必要でしょう。
家具屋でおこなっているホームステージングは比較的安く、家具などをレンタルして写真撮影するだけなら6万円程度でおこなうことができます。

まとめ

今回は、家を売却する際のホームステージングについてご紹介しました。
ホームステージングは、早期売却や売却価格のアップなどのメリットがたくさんあります。
ホームステージングといっても方法はさまざまですので、売却したい物件に合わせて効果的な方法を選びましょう。